慶應義塾大学 先端生命科学研究所

RNA機能解析グループ

 

研究概要: research picture 遺伝情報の流れとしてDNA→RNA→蛋白質(セントラルドグマ)が提唱されたのは60年も前のことである。この考え方は基本軸として揺るがないものであろうが、1970-80年代における、逆転写酵素や酵素活性を有したRNA (リボザイム)の発見等で、その修正を要求されてきた。また、21世紀になってから極めて沢山のNon-coding RNAが発見されたことで、セントラルドグマにおけるRNA分子そのものの働きが無視できない状況になってきた。本プロジェクトでは、遺伝子制御に関わる機能性RNAやRNA結合蛋白質およびRNA関連酵素に焦点をあて、RNAレベルで制御される新しいメカニズムの解明を目的とする。またこの研究を通して、遺伝情報制御および成立過程に関わる分子進化的な考察を行う。 研究概要: research picture 遺伝情報の流れとしてDNA→RNA→蛋白質(セントラルドグマ)が提唱されたのは60年も前のことである。この考え方は基本軸として揺るがないものであろうが、1970-80年代における、逆転写酵素や酵素活性を有したRNA (リボザイム)の発見等で、その修正を要求されてきた。また、21世紀になってから極めて沢山のNon-coding RNAが発見されたことで、セントラルドグマにおけるRNA分子そのものの働きが無視できない状況になってきた。本プロジェクトでは、遺伝子制御に関わる機能性RNAやRNA結合蛋白質およびRNA関連酵素に焦点をあて、RNAレベルで制御される新しいメカニズムの解明を目的とする。またこの研究を通して、遺伝情報制御および成立過程に関わる分子進化的な考察を行う。

研究内容:

(1) RNA関連酵素(RNA分解酵素、連結酵素等)の同定と生化学的な性状解析 (2) 機能性RNAの分子進化 (3) 人工低分子RNAの探索と機能解析 (4) RNAプロセシング、翻訳の分子生物学 (5) マイクロRNAとその制御機構の進化解析 (6) 遺伝暗号の進化解析、新しい進化理論の提唱 (7) 細胞分化、発生、老化現象の分子生物学

学部や大学院学生の教育について:  RNA研究プロジェクトが目指すのは考えられる人材の創出です。これを学生時代にきちんと学ぶ必要があります。極端な言い方をすれば、実験技術は、正確に習得出来さえすれば、どこで誰から学んでも問題ではありません。大切なのは、何を研究するのか、困った時にどうするか、どう展開していくのかということをきちんと考えられるようになることです。RNA研究グループ内では、学生の各々のテーマを通して、他のグループの大学院生ならば、私の大学院の授業である「先端分子細胞生物学」の演習を通して、このことに言及したいと思っています。実際、私のグループで大腸菌RNAの基礎研究を行った学生が、企業では、がんの研究に従事していたりします。また、アカデミアで応用の研究に従事している者もいます。すなわち、学生時代のテーマに縛られずに研究を展開していけるようにすることが重要であると判断しています。

 

期待される成果: 基礎研究としての遺伝情報の制御系の理解、その成り立ちに関する知見の提供を目指す。 これらの研究成果は、例えば、遺伝子を対象とした医療、抗ウイルス治療などにおいて、 将来的に不可欠な基盤情報となり得る。また、合成生物学における遺伝子制御基本ユニッ トを定義するため貢献すると考えられる。遺伝情報の制御系やその進化を直接に解析する ことは、ひいては、「生命とはなんであろうか?」という問いに答えの一部を出すための 基盤研究たりえると考えている。